2014-01-01から1年間の記事一覧

感想:『外資系トップの英語力』

英語との付き合い方や今後の自らの英語でのコミュニケーションを考える上で、多少なりともヒントになればと思って読んでみたが、この本は、一見ありがちな売らんかなの書名に反し、予想以上に興味深い話が多かった。 外資系企業の日本法人のトップから、自ら…

米国テクノロジー企業のインハウス弁護士採用・育成事情

米国企業法務の業界誌である Corporate Counsel に、テクノロジー企業のインハウス弁護士の採用事情を取り上げた記事があった。標題からして華々しい社名が登場し、現職インハウス弁護士へのインタビューを元に構成され、内容もとても興味深い。 How IBM, Go…

英語の冠詞と名詞の単複

ノン・ネイティブには、英語の冠詞や名詞の単複はなかなか難しい。会話であれメールであれ、頻繁に迷うし、気付かずに誤った用法で誤解を招く言い方をしているだろうと思う。一説によると、日本人の英語の書き言葉の文法ミスでは、第1位が the であり、第3位…

米国のスタートアップと社内弁護士

TechCrunch に Why Startups Hire Their Own Lawyers という記事があった。 Why Startups Hire Their Own Lawyers | TechCrunch ここでの their own laywers というのは企業内弁護士のこと。Foursquare や Zendesk、Kickstarter といった著名スタートアップ…

感想:『競争戦略としてのグローバルルール - 世界市場で勝つ企業の秘訣』

この本の著者の藤井敏彦氏は、通産省入省後、ヨーロッパで日系ビジネス協議会事務局長としてロビイングに従事、また、WTO等で交渉官を務め、多くの国際的なルールづくりに日本側代表として関与された方。 藤井氏は、この本で、ルールを巡る国際交渉での力学…

プロバイダ責任制限法とCDA/DMCAにみる日米デジタル法制の違いとScalability

日本にはプロバイダ責任制限法という法律があり、インターネット上のユーザーの権利侵害行為とインターネット・サービス・プロバイダーの責任の関係について、一定のルールを定めている。ざっくり実務的に言うと、「責任制限法」の名をとりつつも、著作権侵…

英文作成の技法・文献紹介:The Science of Scientific Writing

英文作成の技法を説明した The Science of Scientific Writingという記事を見つけたので、備忘のためにメモ。著者の一人 George D. Gopen は、Duke Universityの英文学の Associate Professor である一方、同大学の文章作成プログラムの運営責任者を務めるが…

弁護士の英語 - 法的な検討編

dtkさんの英語の電子メールで使えそうな表現のメモ : dtk's blog (ver.3) を読みました。私も弁護士登録以来、ずっとそのようにして英文メールのストックを増やそうとしてきました。これは、程度の差はあれ、日本の会社の新卒が職場の先輩の日本語の業務文書…

感想:小田滋『国際法の現場から』

海洋法の世界的な権威であり、3期27年という長期にわたって国際司法裁判所の判事を務めた小田滋氏。この本は、小田氏がその生涯を率直に綴る自伝。日本人の法律家で、これほどまでダイナミックかつ世界的に活躍した例があったとは、恥ずかしながら全く知らず…